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→ 品川区「しながわドリームジョブ」授業で青木ドクターが特別授業の講師を務めました

豊葉の杜学園で様々な分野で活躍している大人から、仕事について学ぶ特別授業「しながわドリームジョブ」が開かれました。

青木ドクターの特別授業の様子

医師の分野から、鳳優会の青木ドクターが講師を行いました。

「品川区公式チャンネル・しながわネットTV」にて授業の様子を見ることとができますのでご参考ください。
豊葉の杜学園の特別授業「ドリームジョブ」の様子

(動画に青木ドクターも登場しています)

→ 犬も高齢社会

我が家の愛犬 桃 が我が家にやってきたのはもう8年前です。
先日、健康診断に行くと 獣医さんから「小型犬で8歳ともなると、シニア期になります」と言われ、まだまだやんちゃな愛犬ですが、これから歳をとっていくのだなと改めて思いました。

今回は、近所のご長寿ワンコを紹介します。

ラブラドールレトリバーのオス バッキー君 今年の5月で17歳になります。
お顔周りは、白髪が多くなってきており 足腰は弱ってきているようですが、1日2回 1時間のお散歩大好き。

そして、メスの柴犬のゴンちゃん 12歳
ゴンちゃんもお散歩大好き。しかし、近寄ってくるワンコには吠えてしまいます・・・

そんなゴンちゃんが唯一大好きなワンコが、バッキ―です。

2ワンコがラブラブ過ぎて、我が家の愛犬は 2ワンコの間に入ることはできません。
なので、いつもオヤツを頂いて 満足しています (´▽`) 

→ 第29夜 緩和医療について〜オピオイドについて⑤〜

川口です。

寒い日が続きますね。往診車から降りて患者さん宅まで歩く時の防寒対策でヒートテックが手放せないですね。

今回はメサドン(商品名はメサペイン)というオピオイドについてです。
現在、実際にメサペインを使用していますが他の強オピオイドと比較して癌による神経障害性疼痛に効果があると実感しています。

Q:メサペインて何?

モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどの強オピオイドに含まれる薬剤です。侵害受容性疼痛(臓器や組織に損傷や炎症が起きて生じる痛み)、癌が神経に広がっていく事で生じる神経障害性疼痛があります。オピオイド鎮痛薬は侵害受容性疼痛に強力な効果がありますが、神経障害性疼痛にはあまり効果が期待できません。メサペインは神経障害性疼痛にも効果が期待できます。
~要注意~
強オピオイドに分類されますがモルヒネ、オキシコドン、フェンタニルで治療を行ったが効果が得られない場合に使用します。
過去の勉強部屋で説明したWHO除痛ラダーの第3段階のさらに上の第4段階として位置づけられます。
つまり他の強オピオイドからの切り替えになります!

Q:メサペインを使用する時の注意点は?

投与後少なくとも7日間は増量を行わないことです!
血中濃度が安定して完全な鎮痛効果が得られるまでには投与後少なくとも約7日間の日数が必要です。
メサペインの半減期は他のオピオイドと比較しても長く個人差が大きいです。
平均して30時間(短い人で7時間、長い人で65時間)となっています。
血中の半減期が長いため過剰投与にならないように慎重に増量する必要があります!
経口モルヒネ量60㎎/日未満のオピオイド鎮痛剤からの切り替えは推奨されていません。

Q:副作用は?

重大な副作用として不整脈(QT延長、心室頻拍など)、呼吸抑制などがあります。
その為、他の薬剤(副作用で上記不整脈があげられる)との併用には注意が必要です。
~他のオピオイドからの切り替えの目安~
モルヒネ経口60≦~≦160㎎/日・・・メサペイン15㎎/日(5㎎/回×3回)
モルヒネ経口160<~≦390㎎/日・・・メサペイン30㎎/日(10㎎/回×3回)
モルヒネ経口390<・・・メサペイン45㎎/日(15㎎/回×3回)
あくまで目安です!薬物動態に個人差があることより目安にしかなりません!
モルヒネ以外からの換算は以前に記載した箇所を参照してくださいね。
~切り替え方法~
強オピオイドからStop and Go、3日かけて1/3量ずつ変更する3-Day Switchがあります。
先行使用している強オピオイドが高容量の場合は3-Day Switchの方が安全かもしれません。
まだ使用可能となってからの期間が短く使用症例数も少ないので、あくまで安全かもしれないとしか言えません。

Q:レスキュー薬はどうするの?

メサペインはレスキュー薬として使用できません。切り替え前に使用していた強オピオイドの投与量、レスキュー量をもとに速放性オピオイド(オキノーム、オプソなど)を使用します。
強オピオイド(モルヒネ、オキシコドン)を使用していて1日量として例えばモルヒネなら60㎎を越して80㎎、100㎎と増量しても効果不十分かつ鎮痛補助薬(プレガバリンなど)を使用しても無効な場合、放射線治療などの非薬物治療も無効な場合はメサペイン導入を検討してもいいかもしれません。


~最後に~
メサペインはe-learningを受講した医師のみしか処方できません!

インフルエンザが流行しています。皆さん気をつけましょう!

今回の写真は癌の患者さんをお昼頃に診察で伺った際に頂いた手作りのお弁当です。

→ 「地域包括新時代」特集に藤元ドクター執筆の記事が掲載されています

「地域包括新時代」2018年12月号、
「大学病院が地域の医療機関と共催で認知症カフェを開催」

医療法人社団鳳優会 理事長
荏原ホームケアクリニック院長
藤元流八郎

鳳優会ドクターの記事が掲載されていますので、ご紹介させていただきます。

→ 年末年始休診のお知らせ

2018年12月29日(土)~2019年1月3日(木)まで休診とさせていただきます。
尚、緊急連絡は受付けております。
2019年1月4日(金)から通常診療いたします。
何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

→ 第28夜 緩和医療について〜オピオイドについて④〜

川口です。
もう12月です。気温も下がり鍋料理が美味しい季節です。
今回はオピオイドを使用していても苦痛緩和困難だった症例を取り上げます。

~症例~
50歳 女性
同居しているのはご主人(日中は仕事で不在)
子宮頸部癌 腹膜播種 腸閉塞 多発リンパ節転移 多発肺転移 胸水 腹水 胃瘻(腸閉塞の減圧目的)
中心静脈ポートから高カロリー点滴を行っている。
口から氷程度の摂取なら腹痛は出現しない。
疼痛コントロールはプレぺノンを使用している。

プレぺノン:モルヒネの注射製剤です。シリンジポンプと呼ばれる機械(PCAポンプ)を使用して投与します。

プレぺノン100㎎シリンジ10ml 0.1ml/時で投与しています。
PCAポンプは前回説明しましたね。

上記のモルヒネ投与量で普段はNRS2~3でした。概ね疼痛はコントロール出来ていると思われました。ですがモルヒネの消費量が多い事に気づきました。

Q:何が起きているのでしょう?

癌性疼痛の悪化と思われましたが…


察時含め誰かが傍にいて話をしているとPCAボタンを押さないのですが一人になるとPCAボタンを多く押している事が発覚しました。
一人で過ごす恐怖、不安感が原因していました

リスペリドン液、ジブレキサザイディスなどの液体製剤、口腔内崩壊錠を試しましたが効果はありませんでした。その他の錠剤を試しましたが内服の際に腹部痛が出現し拒否するようになりました。

☆ここで大事なのは精神的な苦痛のコントロール☆
セニラン座薬(抗不安薬であるレキソタンの座薬)を処方しご主人が出発する前に使ってもらいました。
多少ウトウトするようになりましたが不安感が軽減しPCAボタンを押す事も無くなりました。

次に生じた問題は夜間帯に生じた不安感です。
ご主人が傍にいて落ち着かせようとしても効果なく不眠が続きました。
ご本人とご主人から何とか眠りたいと訴えがありました。
日中に使用していたセニラン座薬、ダイアップ座薬(セルシンという抗不安薬の座薬)などを使用しましたが効果は認められませんでした。

毎晩往診し点滴ルートの側管から夜間帯のみドルミカム(麻酔薬・鎮静薬)+生理食塩水の点滴で対応したところ6,7時間寝るようになりました。

~本症例のポイント~
・疼痛を強める原因として不安感、恐怖などがある。
・内服薬に拒否がある。
・患者さん、家族ともに強い薬を使ってもいい、意識が低下してもいいから
不安・不眠を取り除いて欲しいと訴えた。

今回使用したセニラン座薬、ダイアップ座薬、ドルミカムは鎮静薬に含まれます。

Q:鎮静薬とは?

中枢神経系に作用し興奮を鎮静する薬物を示します。オピオイドと抗精神病薬は含まれません。
~がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引きより~

~豆知識と補足~
治療抵抗性の苦痛に対して患者の意識を低下させる事を意図して鎮静薬を投与する事を「苦痛緩和のための鎮静」と呼んでいました。
2018年現在、各国で公開されているガイドラインにおける苦痛緩和のための鎮静の定義の中心をなす部分は「苦痛緩和のために患者の意識を意図的に低下させる事(意識を低下させる意図をもって鎮静薬を投与する事)」となります。

鎮静は鎮静薬の投与方法によって間欠的鎮静、持続的鎮静に分けられます。
持続的鎮静はさらに調節型鎮静と持続的深い鎮静に分けられます。

間欠的鎮静
鎮静薬によって一定期間意識の低下をもたらしたあとに鎮静薬を中止して、意識の低下しない時間を確保しようとする鎮静。
調節型鎮静
苦痛の強さに応じて苦痛が緩和されるように鎮静薬を少量から調節して投与する事。
持続的深い鎮静
中止する時期をあらかじめ定めずに、深い鎮静状態とするように鎮静薬を調整して投与する事。

~がん患者の治療抵抗性の苦痛と鎮静に関する基本的な考え方の手引きより~

今回の症例は使用している薬剤からも間欠的鎮静に含まれる要素があります。ですが、在宅医療では限られた薬剤の中で患者さんと主介護者が苦痛に感じていることに対応していく事が必要となります。その中で鎮静薬の中に含まれる薬剤を使用したので最後に鎮静について記載しました。
今回はここまでです。

次回はメサドンというオピオイドについて取り上げようと思います。

→ 第27夜 緩和医療について〜オピオイドについて③〜

川口です。
もうすぐハロウィンですね。
我が家では子供の仮装用の衣装を皆で作っています。
今回はオピオイド持続点滴を導入した別の症例を説明します。

~オピオイドローテーション、内服から持続点滴へ切り替え~

Q:オピオイドローテーションって何?

オピオイドの副作用により薬剤の効果を得るだけの量を投与できない時、薬剤の効果が不十分な時に、投与中のオピオイドを他のオピオイドに変更する事です。
~症例~
70歳 女性
大腸癌 多発肺転移 多発肝転移
経口摂取量は少なく中心静脈ポートから高カロリー点滴を行っている。
肝腫大による右季肋部痛、肺転移による咳嗽・呼吸苦を認める。
在宅酸素を使用している。
—————-
【内服】
ネキシウム20㎎ 1カプセル 就寝時…胃潰瘍予防の薬
デカドロン0.5㎎ 4錠 分2 朝、昼…ステロイド製剤
酸化マグネシウム250㎎ 6錠 分3 朝、昼、夕…下剤
ノバミン5㎎ 3錠 分3 朝、昼、夕…オピオイドによる吐き気予防
セレコックス100㎎ 2錠 分2 朝、夕…NSAIDS鎮痛剤
リン酸コデイン20㎎ 6錠 分3 朝、昼、夕…咳止めとして使用
オキシコドン5㎎ 2錠 分2 朝、夕…オピオイド
オキノーム散 2.5㎎ 疼痛時頓用…オピオイド 
—————-

【経過】
疼痛はオキシコドンでNRS1、レスキュー使用頻度もなく落ち着いていた。
呼吸苦・咳嗽が増悪傾向にありリン酸コデイン、オキシコドンでは緩和できていなかった。
定期薬のオキシコドンは継続、リン酸コデインを中止し頓用薬をオキノーム散からオプソ5㎎に変更

・モルヒネを使用する事で、息苦しいと感じる中枢の感受性低下、鎮咳作用、呼吸回数を少なくすることで酸素消費量の減少が期待できます。
・リン酸コデインは代謝過程で約10%がモルヒネになります。

患者さんは内服を整理、減らせるものは減らしてほしいという希望がありました。そこでリン酸コデインを増量するより中止しモルヒネに切り替えていく方針としました。

オプソを使用する事で呼吸苦・咳嗽が軽減、疼痛の悪化も認めなかった。
オプソの使用量をもとにMSコンチンを開始。オキシコドンは中止。
オプソ5㎎を平均して1日に6,7回使用していた。
MSコンチン10㎎ 4錠 分2 朝、夕
レスキューはオプソ5㎎

☆これでオキシコドンからモルヒネにローテーションされました。☆

その後、徐々に増量しMSコンチン60㎎、レスキューのオプソは10㎎に変更。
MSコンチン60㎎、レスキューの使用回数は4~6回。
その頃より徐々に経口内服が困難になった。

モルヒネ持続点滴に変更。(全身状態低下あり内服量の約1/3に)
CADDポンプを使用し塩酸モルヒネ10ml(100㎎)+生理食塩水90ml 計100ml 1.5ml/時で開始(36㎎/日)した。

Q:他にオピオイドローテーションをしないといけない時は?

使用しているオピオイドの副作用(せん妄、眠気、吐き気、嘔吐、便秘など)がひどい場合です。

例えばモルヒネやオキシコドンを使用していて便秘がひどく(各種内服しても改善しない場合)フェンタニル貼布薬へ変更する場合があります。
高度の腎不全がある場合、モルヒネの代謝産物であるM6G、M3Gの排泄が低下し蓄積する事で副作用が出現しやすい可能性が高くオキシコドンやフェンタニルへの変更が有効な時があります。

~実際のローテーション法~
換算表に従い現在のオピオイドと新しく使用したいオピオイドの換算量を計算します。現在使用しているオピオイドが比較的大量投与の場合は一度に変更せずに数回に分けて(数日)ローテーションしていきます。
☆計算上の換算量はあくまで目安です。患者さんの状態、年齢(高齢者の場合)で実際は微調整します。

~換算表(大体の目安です)~
コデイン200㎎/日=モルヒネ30㎎/日(内服)15㎎/日(注射)=オキシコドン20㎎/日(内服)、15㎎/日(注射)=フェントステープ1㎎/日、デュロテップMTパッチ2.1㎎/3日、フェンタニル0.3㎎/日(注射)=タペンタドール100㎎/日=トラマドール150㎎/日(内服)、150㎎/日(注射)
(座薬に関しては前回に換算を記載してあります)

今回説明した通り、症状により必用に応じて他のオピオイドへ変更する場合があります。オピオイドを使用していて困っている症状がある時は遠慮なく主治医に相談しましょう!
次回はオピオイドを使用していても苦痛緩和困難だった症例を取り上げます。

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