こんにちは!あすかホームケアクリニックです。
本日は抗けいれん薬のジアゼパム点鼻薬「スピジア」についてです。
【はじめに】
2025年、日本で初めてとなるジアゼパムの点鼻薬「スピジア」が発売されました。
これにより、てんかん発作への対応はこれまでと大きく変わる可能性があります。
これまでは医療従事者での対応や坐薬の使用が中心でしたが、今後は「その場で素早く対応する」ことがより現実的になってきました。
【てんかんとは?】
てんかんは、脳の神経の働きが一時的に乱れることで、発作が繰り返し起こる病気です。
脳は電気信号の中枢で、電線の束でもあります。てんかんはこの電気信号が異常に放電してしまう状態と考えると分かりやすくかもしれません。
発作にはいくつかの種類があり、
- 全身がけいれんするタイプ
- 一時的に意識がぼんやりするタイプ
- 体の一部だけが動くタイプ
などがあります。いつ起こるか分からないため、日常生活に不安を感じる方も少なくありません。
【てんかん発作の中でも危険な状態】
特に注意が必要なのが「てんかん重積状態」です。これは、
- 発作が5分以上続く
- 発作が繰り返し起こり、意識が戻らない
といった状態を指します。この状態が続くと、脳や体に大きな負担がかかるため、できるだけ早く発作を止めることが重要です。
【抗けいれん薬とは?】
てんかんの治療には「抗けいれん薬」が使われます。役割は大きく2つあります。
- 1つ目:発作を起こさないようにするための毎日の薬(予防)
- 2つ目:発作が起きたときに止めるための薬(レスキュー)
今回のスピジアは、この「レスキュー薬」にあたります。
【スピジアの特徴】
スピジアは、鼻にスプレーするタイプの薬です。
これまでのように注射をする必要もなく、坐薬のような抵抗感も少ないため、家族や介護者でも使いやすいのが特徴です。
また、鼻の粘膜から薬がすぐに吸収されるため、比較的早く効果が出ることが期待されています。
【なぜ大きな変化なのか?】
これまでの発作対応は、「発作が起きる → 救急車を呼ぶ → 病院で治療」という流れが一般的でした。
しかしスピジアがあれば、「その場で薬を使う」という対応が可能になります。
これにより、
- 発作の早期停止
- 救急搬送の減少
- 本人や家族の安心感の向上
といった効果が期待されています。
【使用の際の注意】
便利な薬ですが、いくつか注意点もあります。
- 眠気や呼吸が浅くなることがある
- 使いすぎに注意が必要
- 医師から説明を受けたうえで使用することが大切
正しい使い方を知ることが、安全に使うためのポイントです。
【まとめ】
スピジアは、てんかん発作への対応を大きく変える可能性を持った薬です。
これまで「待つしかなかった発作」に対して、その場で対応できる手段が増えたことは、患者さんやご家族にとって大きな安心につながります。
今後、在宅医療や介護の現場でも、重要な役割を担っていくことが期待されます。
あすかホームケアクリニックでは、専門性の高い訪問診療も行っており、こういった新たなお薬なども積極的に導入してゆくことで、安心して「その人らしい生活」を送ることの一助になると考えています。
気になる方はお気軽にご相談ください!

【参考文献】
- ・Fisher RS, Acevedo C, Arzimanoglou A, et al. ILAE official report: a practical clinical definition of epilepsy. Epilepsia. 2014;55(4):475-482.
- ・Wylie T, et al. Status Epilepticus. StatPearls. Updated 2025.
- ・Boddu SHS. A Short Review on the Intranasal Delivery of Diazepam for Treating Acute Repetitive Seizures. Pharmaceutics. 2020;12(12):1217.
- ・Higdon LM, et al. A review of a diazepam nasal spray for the treatment of seizure clusters. Expert Opin Pharmacother. 2021;22(13):1667-1674.
- ・Miller I, et al. Interim results from a phase 3, long-term, open-label, repeat-dose safety study of diazepam nasal spray for seizure clusters in patients with epilepsy. 2021.
- ・Misra SN, et al. Rapid Rescue Treatment with Diazepam Nasal Spray Shortens Time to Seizure Cluster End. 2024.
- ・Jarrar R, et al. Treatment of prolonged seizure with diazepam nasal spray. 2024.
「Med-Tasuki」のご案内
当院 前川医師が開発
Med-Tasuki(メドタスキ)のご案内
品川区の訪問診療・訪問看護・訪問薬局などを
ネットで検索して、チャットで相談できるサービスです
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アカウント登録なしで施設検索が可能です
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退院が決まったけど、訪問診療や訪問看護をどこに頼めばいいかわからない
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Med-Tasukiは、こうしたお悩みを解決するために当院の前川医師が開発したサービスです。
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一括依頼について:一括依頼は、患者さまの住所をもとに「訪問範囲内の施設」だけに届く仕組みです。対象外の施設に届くことはありません。もちろん、個別の施設を選んでチャットで直接相談することも可能です。
登録はかんたん。Googleアカウントでワンクリック登録。面倒なパスワード設定は不要です。メールアドレスでの登録も可能です。
品川区の在宅医療施設を探す
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その他、訪問歯科・訪問介護・病院・介護施設・居宅介護支援事業所も検索できます
医療機関・施設の方へ
Med-Tasukiは患者さまだけでなく、施設側にも大きなメリットがあります
Med-Tasukiに施設情報を登録すると、患者さまやご家族からチャットで直接相談が届くようになります。これまで電話や紹介でしか得られなかった新患を、新しいチャネルから獲得できます。
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新患の獲得
患者さまやご家族からチャット相談が直接届きます。空き枠があるのに紹介が来ない、という課題を解消。
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施設登録・チャット・一括依頼の受信、すべて無料です。初期費用・月額固定費はかかりません。
施設登録は5分で完了。
施設の電話番号を入力するだけで既存データと自動照合し、すぐに施設ページが公開されます。空き枠の登録や情報の充実は管理画面からいつでも可能です。
開発者:前川 裕貴(脳神経内科専門医)
荏原ホームケアクリニック所属。在宅医療の現場で「施設探しのアナログさ」に課題を感じ、診療と子育ての合間にMed-Tasukiを開発。詳しくは 開発者メッセージ をご覧ください。
品川区の在宅医療施設を探してみませんか?
患者さま・ご家族はGoogleアカウントで簡単登録。
医療機関は電話番号入力だけで施設ページが公開されます。
※ Med-Tasukiは基本無料でご利用いただけます。
※ ご不明な点がございましたら、当院スタッフまでお気軽にお問い合わせください。
パーキンソン病の新しい治療法・アムシェプリ
こんにちは。
あすかホームケアクリニックです!
この度、パーキンソン病の新しい治療法であるiPS細胞を使ったアムシェプリが承認されました。そこで、今日は「アムシェプリ」という新しい治療について、
そしてそのカギになる iPS細胞(アイピーエス細胞) について、できるだけわかりやすくお話しできればと思います。
まず、iPS細胞ってなに?
iPS細胞とは、
体の細胞を“若返らせて”、いろいろな細胞に変化できるようにしたものです。
たとえば――
皮膚の細胞
↓
若返らせる
↓
心臓の細胞や神経の細胞に変えることができる
というような技術です。
これを使うと、「失われた細胞を補う治療」が可能になります。眼科領域や循環器領域の治療などにも応用されています。
パーキンソン病との関係
パーキンソン病では、
脳の中の ドパミンを出す神経細胞 が減っていきます。
そこで、iPS細胞から
👉 ドパミンを作る神経のもとになる細胞
を作り、
👉 それを脳に移植する
という治療が「アムシェプリ」です。
これまでの治療との違い
これまでは
→ 薬でドパミンを補う治療
アムシェプリでは
→ ドパミンを作る“細胞そのもの”を補う治療
という違いがあります。
ポイント
✔ 手術を伴う治療です
✔ すべての方が対象ではありません
✔ 長期的な効果は未知のため今後の評価が必要です
しかし、新しい治療=必ず受けるべき治療
ではありません。特に在宅医療ではその方の生活や希望に合っているかどうか何より重要です。
とはいえ、iPS細胞を用いた治療は今後大きな期待を寄せられる治療法であることは間違いありません。在宅医療の分野でも今後この治療を受けたという患者さんが増えてくるかもしれませんね!

参考文献
Kikuchi T, et al. Nature. 2017;548:592-596.
Takahashi J. Nat Rev Neurol. 2020;16:347-359.
Schweitzer JS, et al. N Engl J Med. 2020;382:1926-1932.
●訪問診療対応エリア●
北区・板橋区・豊島区全域
足立区・文京区・荒川区・練馬区・新宿区・川口市、戸田市の一部地域
あすかホームケアクリニック
第6回 城南地区在宅医療ネットワーク 開催報告
皆さまこんにちは(^O^)/
荏原ホームケアクリニックです。
今年も残すところあとわずかとなりました。
毎年同じことを言ってしまいますが、1年が本当にあっという間に過ぎてしまいます。
そしてそれが年々早くなるのです(^-^;
さて、先日12月12日に【第6回 城南地区在宅医療ネットワーク】を開催いたしました。
『これからの摂食嚥下リハビリテーション』をテーマに東京科学大学 戸原 玄教授のご講演、アボットジャパン合同会社さまのご協賛、そして多職種でのグループワーク♪
今回初めて『きゅりあん』での開催でしたが、ご参加いただいた皆さまのご協力により盛会のうちに無事終えることができました。
改めまして感謝申し上げます。



次回は来年2026年6月に開催予定です。
これまでの振返りとご参加者アンケートも参考にさせていただきながら、より充実した会をめざし、テーマ・内容は目下検討中でございます(^^)/
詳細決まりましたらご案内させていただきます。
それでは皆さま、年の瀬もう一息がんばって清らかに新年を迎えましょう。
読売新聞 朝刊記事掲載(荏原ホームケアクリニック)
BS TBSの報道1930に藤元医師が出演しました
BS-TBSの報道番組「報道1930」に、医療法人社団鳳優会 理事長の藤元医師が出演しました。
高齢者の孤独にAI技術が活用されている様子、
AIを活用した新しい会話アプリ「cotomo(コトモ)」の取り組みが紹介されています。
番組では、日々の生活の中で「朝起きてから夜寝るまで、一言も人と話さない日がある」と語る高齢者の現状が取り上げられ、その中で、AIと会話できるアプリ「cotomo」を使うことで、まるで人と話しているように自然な会話を楽しむ様子が放送されています。
「対話型AIは、孤独を感じる高齢者や寝たきりの患者さんにとって、大きな助けになる可能性があります・・・・」
と藤元医師。
本内容でAI技術が使われている様子は35分30秒くらいから始待っています。
ぜひチェックください。
番組動画を最初からご覧になるかたは以下になります↓
NHKクローズアップ現代に藤元理事長が出演しました
NHKクローズアップ現代に藤元理事長が出演しました。
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NHKクローズアップ現代
暮らしが激変!? AIロボット 介護に革命
初回放送日:
2025年10月28日(火)
概要:
いま高齢者の暮らしや介護を支援する「AIロボット」の進化が加速している。
歩行困難な高齢者を補助したり、趣味や性格に合わせて話し相手になったりするなど、人手不足に直面するケア現場の新たな担い手として期待を集めているのだ。
世界の開発競争をリードする中国では、掃除や洗濯など日常生活を支援する家庭用ロボットも登場。
テクノロジーの支援を生かしながら高齢化に向き合う時代、人間らしいケアのあり方を考える。
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第18回日本保健医療福祉連携教育学会(JAIPE)学術集会
10月26日に、第18回日本保健医療福祉連携教育学会(JAIPE)学術集会 で、当会に研修に来た昭和医科大6年の学生さんたちが発表を行いました。
卒業試験や国家試験も差し迫る中、学会発表を行うバイタリティに頭が下がるばかりです。最近の昭和医科大の学生さんは本当に熱心で目的意識の高い子が多い!来年にはよい医療者になることでしょう!
藤元



ハロウィンパーティー
今日は小さくて可愛いお化けたちが来てくれました。
鳳優会グループの企業内保育所である「戸越銀座みんなの保育園」の園児さんたちです。
みんなで「トリック・オア・トリート」といって医師や看護師からお菓子をもらっていました。
クリニックにある聴診器をあててお医者さんごっこをしている姿がとてもかわいらしく癒やされました。
この中から医師や看護師になる子がいるかなー。



第6回 城南地区在宅医療ネットワーク開催のお知らせ
たくさんのお申し込みをありがとうございました。
皆さまこんにちは。
急に秋めいて寒暖差に気をつけて過ごしたい今日この頃です。
さて、当会荏原ホームケアクリニック主催の多職種連携勉強会《第6回 城南地区在宅医療ネットワーク》開催のお知らせです。
今回は、東京科学大学 戸原 玄教授に『これからの摂食嚥下リハビリテーション』をテーマにご登壇いただきます!
在宅療養の場で最も重要な問題の一つでもある嚥下。
本勉強会は、戸原教授から最先端の知見をご教授頂けるだけでなくグループワークや質問もできるという非常に貴重な機会です☆彡
ぜひご参加ご検討ください!
日時:2025年12月12日(金)19:00~20:30
場所:きゅりあん 6階 大会議室
定員:80名
近く、地域の事業所の皆さまへご案内チラシを送付させていただきます。
ご参加いただける場合は、来月11月28日(金)までに、ご案内チラシに記載のQRコードよりお一人ずつのご参加登録をお願いいたします♪
※定員に達した場合はご参加登録を締め切らせていただくことがありますので何卒ご了承ください
また、ご案内チラシが届かない・ご不明点等ございましたら下記までお問合せください。
皆さまのご参加登録をお待ちしております!
<お問合せ先>
城南地区在宅医療ネットワーク事務局
TEL:03-5788-6088

